Newsニュース

TVアニメ「佐々木と宮野」作品公式インタビュー公開!

2022年1月からの放送に向けて、キャスト陣にインタビュー!
今回は、佐々木秀鳴役・白井悠介さん、宮野由美役・斉藤壮馬さんの対談(前半)をお届けします。
#ささみゃーラジオ と合わせて、ぜひお楽しみにください。
――原作にふれて感じられたことや、今回のアニメ化が決まってのお気持ちからお聞かせください。
白井:自分自身の学生時代を思い出させてくれるような男子高校生たちの日常のやりとりの中で、佐々木と宮野の心の動きが鮮明に描かれていて、リアルかつ爽やかと言いますか、まさに「BL(ボーイズ・ライフ)」と掲げられている通りの魅力を持った作品です。個人的にも大好きで、4年ほど前にドラマCDで演じさせていただいた当初から、スタッフさんに「アニメ化したらいいですね」とお話させていただいていました。ただ、キャストは変わっちゃうかなという思いもあったので、今回、続投できると聞いて驚きましたし、二重にうれしかったですね。
斉藤:純粋に、この作品が盛り上がってくれたら、それだけでうれしいなっていう気持ちだったんですよね。春園先生が「ドラマCDのキャストのみなさんでお願いしたい」と希望してくださったと伺って、そんな役者冥利に尽きる、しあわせなこともないなと思いました。一編、一編が短かったり、時系列的に少し複雑なところもあるのですが、それが詩情あるコマで繋がっていくので、自然とシンクロしながら感じるように「心で読む」作品だなという印象があります。
白井:そうですね。またそれがどう映像化されるのか楽しみでした。

――実際に現段階の映像をご覧になったり、スタッフさんとお話されて印象深いことはありますか?
白井:1話の収録前にスタッフさんが「キュンキュンさせることに力を入れてやっていきたいので、ご協力お願いします」というようなことをおっしゃられたんです。原作の大きな魅力である心の機微を大切に描いていこうとしているんだなと、あらためて身が引き締まる思いでした。
斉藤:そうそう。キュンという点では、個人的な趣向ですが、セリフのない部分で「飲みかけの蛇口」や「誰もいない踊り場」のような校舎のイメージカットが映ると、ポエジーを感じてうれしくなってしまいます。
白井:それ、わかるなあ。
斉藤:いいよね!幅広い層の方に楽しんでいただける作品なのではないかと思います。それこそ、現役高校生の方にも観てほしいなあ。佐々木の気持ちとか、わかっちゃいますから。好きな子にもっとアプローチしたいんだけど、やりすぎても良くないよなって引っ込んじゃう感じとかね。

――主人公の宮野がBLを愛読する「腐男子」だという点については、どのように受け止められていますか?
斉藤:誰しも好きなものが違って当然で、それが当たり前に個性として受け入れられているところが素敵ですよね。僕もBLを読みますが、宮野とは少し違うのが、自分を腐男子だとは思っていないんですよ。心に残った作品が、たまたまシチュエーションで括るならBLだったというだけだから。佐々木もそうである気がしていて、「BLっておもしろいじゃん」というより、ただ「おもしろい作品がBLというジャンルだった」というフラットな状態で見ているところがいいなと思いました。
白井:なるほどね。佐々木と宮野の関係を見ていていいなと思うのは、やっぱり自分が気になっている相手の好きなものって知りたくなるよなあって。それが、この作品ではBLだったということだと思います。
斉藤:そうそう。我々の学生時代は、今よりもっとアナログな本やCDの貸し借りが行われていましたから。あの、貸した後の「感想どうかな……」というドキドキ感たるや! まだ読んだとも言われていないのに、勝手に次の本を用意しちゃったりして(笑)。
白井:結局、貸したまま返ってこなかったりね(笑)。

――そんなキャラクターたちについて、それぞれどのような思いを持って向き合われているのか教えてください。まず、白井さん演じる佐々木秀鳴は、派手な見た目からはギャップのある役柄ですね。
白井:こう見えてとてもピュアで、僕も背中を押したくなってしまいます。自分としては気持ちを隠して振る舞っているつもりなのですが、わりと口に出してしまっているし、同級生といるときと宮野といるときでは態度もまったく違うので、実はすごくわかりやすいですね。ただ、演じるにあたっては、その心のうちをあまり出しすぎないようにして欲しいというディレクションがあり、繊細なさじ加減に苦労しています。
斉藤:人として擦れていないというか、真っ直ぐだよね。宮野の趣味に対してもフラットな受け止め方だし、たまたまこの関係においてはそれがBLだったけど、何か他のことであっても佐々木はこうなんだろうなって思えるところに魅力を感じました。意識して寛容であろうとしているわけじゃなく、もともとそういう気質の人だからこそ、狙っても出せない包容力が感じられるんですよ。

――斉藤さん演じる宮野由美も、けっして「かわいい」だけではない魅力があります。
斉藤:たまたま見た目がかわいかっただけで、等身大の感性を持っていて、むしろ冷静だったりクールな部分もあるところが魅力的ですよね。そんな彼が、佐々木のことが気になっていく過程で、彼なりにあたふたしだす心の動きがかわいらしくて、何か特別な子というよりも、親近感を覚えるような存在なんじゃないかと思います。
白井:物怖じせずにツッコミを入れる感じが意外でもあり、これは先輩からかわいがられるタイプだなと思いましたね。心の中のBLスイッチが入ったときとか、見ていて楽しいです。

――ご自身が共感されるところや、お互いに役と似ているなと感じるところはありますか?
斉藤:客観的に見たら「お互いに好きじゃん!」って言いたくなるのですが、宮野はずっと「いや、そんなはずはない」という感じ方をしているのを見ていると、慎重に可能性を吟味しないと踏み出せないタイプなんだろうなって思うんです。そこは、僕もわかるものがありますね。
白井:そう! まさに、壮馬って何事もしっかり確認した上で臨むんですよ。僕にはまったくないところなので、いつもすごいなあと思っています。
斉藤:細かいところを気にしてしすぎてしまうきらいがあるので、そんなとき白井くんが「まあ大丈夫、何とかなるでしょう」と言ってくれるのは、素直に「そうかもしれない」と思えて、ありがたいです。
白井:しっかり者がいるからこそ言えるんですけどね。僕は佐々木と宮野の関係を見ていて、高校生のとき、違うクラスのかわいい男子が気になっていたことを思い出しました。見かけると、つい目で追ってしまうんですよ。ほとんど話す機会もなかったし、何があったという話ではないんですけど。
斉藤:その学生時代の「気になる」っていう感じ、わかるなあ。
白井:僕と佐々木との共通点はないでしょ?
斉藤:そうかなあ? 白井くんも佐々木のように物事に対して偏見を持たないというか、僕が何か「こういう意見を持っているんだよね」と話すときにも「壮馬は、そうなんだね」って、そのまま受け止めてくれるじゃないですか。だから、話していてすごく楽なんだと思います。
白井:ああ、それはそうだね。みつけてくれてありがとう(笑)。

――ちなみに、お互いに勧めたい「人には理解されにくいけど好きなもの、こだわっていること」は?
斉藤:実は我々、似た部分が多いというか、普通は順序立てて説明してすり合わせていかなければいけないことも、白井くんが相手だと話が早いんですよ。何だろう……こだわり……うーん、同じ飲料でもペットボトルと瓶で缶では味が違うよね?
白井:違うね。桃も「固い」派でしょう?
斉藤:もちろん!
白井:通じちゃうねえ。
斉藤:しっかり実の引き締まった固い桃、美味しいですよね。食感、歯ごたえを味わったっていいんですよ。
白井:まったく同感! プリンだってもともとは固かったんですからね。「何でも柔らかければいいのか?」と、むしろ僕たちからみなさんに問うていきたい所存です(笑)。

Back to List